こんにちは!
福岡県北九州市で「結果」と「癒し」を追求するオールハンドエステサロン「Body&Face Hiina」そして、心と体を癒す技術を学べるオールハンドエステテクニックスクール「Hiina Esthe Academy」を運営しております、扇谷比奈子(おおぎや ひなこ)です。
【大学の口腔ケア研究に歯科衛生士として関わらせていただきました】
― 舌トレーニングと唾液、そして手当の力 ―
この半年間、ある大学の看護学部の研究に、歯科衛生士として関わらせていただきました。
研究のテーマは
「血液透析患者の唾液分泌促進を目指した患者参加型口腔ケアプログラムの開発・評価」
というものです。
私は普段、エステティシャンとしてサロンに立ちながら、歯科衛生士としての知識も活かして、お客様に舌トレーニングなどのセルフケアをお伝えしています。
舌の動きやお口の状態は、美容だけでなく、姿勢や呼吸、体の健康にもつながっています。
今回この研究に関わらせていただけたことは、私にとって、とても貴重な経験でした。
透析患者さんと「唾液」

血液透析を受けている患者さんの中には、
水分制限があるため、口の乾きに悩まされている方がすくなくありません
「口の中が乾く」
というお悩みのほかにも、
・食べにくい
・口の中がねばつく
といったお悩みを感じている方が多くいらっしゃいます。
その原因の一つが
「唾液の量が少なくなること」です。
唾液には
・口の中を清潔に保つ
・食べ物を飲み込みやすくする
・むし歯や歯ぐきの病気を防ぐ
といった大切な働きがあります。
ただ、透析を受けている方は、透析後に疲れてしまい、歯医者さんに通うのが難しい方も少なくありません。
そこで今回の研究では、透析中や透析前後の時間を使ってできる口腔ケアとして
・歯みがき
・舌の体操
・唾液腺マッサージ
などを取り入れたケアを行い、唾液の量や口腔環境、生活の質がどう変化するのかを見ていくという研究でした。
私が担当したこと
私は歯科衛生士として、週に一度、透析病院へ伺い、
・歯ブラシやスポンジブラシでのブラッシング指導
・舌回しなどの舌トレーニング
・唾液腺マッサージ
などをお伝えしてきました。
また
研究開始時
3ヶ月後
6ヶ月後(最終)
のタイミングで
・唾液量
・口腔内細菌数
の測定にも関わらせていただきました。
患者様に起きた変化
半年間関わらせていただいた患者様は15名。
最終的に、全員の唾液量が増え、口腔内の細菌数が減りました。
中には
- 舌が上あご(口蓋)に自然につくようになった方
- カラカラだったお口の中が常に潤うようになった方
- 痰が絡まなくなった方(痰が出づらくなった方)
など、さまざまな変化がありました。
唾液が出るようになると、お口の中だけでなく、食べやすさや日常の過ごし方にも少しずつ変化が出てくることを、目の前で見せていただきました。
私がこの研究に参加した理由

実は、私がこの研究に参加したいと思った理由があります。
普段サロンでもお客様に
舌トレーニングや舌回しをお伝えしているのですが、
舌が整うと
フェイスラインが上がったり
姿勢が整ったり
呼吸が深くなったり
美容にも健康にも良い影響があることを感じていました。
でもそれを、ただの美容の話ではなく
体の健康とつながることとして、実際に現場で体感したい
そんな思いがありました。
歯科衛生士として大学の研究に携わることで、サロンのお客様にも、より確かな情報をお伝えできるのではないかと思ったのです。
改めて感じた「手当」の力

今回の研究の中で、私自身、とても印象深かったことがあります。
唾液腺のマッサージは、方法としては患者様にお配りしたテキストに載っているものです。
けれど、ただ手順通りにマッサージをしても、なかなか唾液が出ない方も多くいらっしゃいました。
そこで私は、エステでも大切にしている「手当て」の感覚で、まず手のひらを唾液腺部分に温めるように当て、少し時間をかけてから唾液腺マッサージを行うようにしてみました。
すると、最初はほとんど唾液が出なかった方が、回を重ねるごとに少しずつ出るようになり、やがて触れるだけでも唾液が出るようになっていったのです。
まるで、どこかで滞っていた流れが少しずつほどけていくような…
そんな変化を感じる時間でもありました。
また、夜中に口の乾きで目が覚めてしまっていた方が、唾液が出るようになったことで
「朝まで眠れるようになりました」と話してくださったこともありました。
目の前で起きているそんな変化に触れながら、改めて感じたことがあります。
人の体には、本来の力がちゃんとあるということ。
そして、その力をそっと引き出すものの一つが、人の手なのかもしれないということです。
半年間、関門海峡を渡りながら
今回の研究では、週に一度、関門海峡を渡って下関へ通いました。
半年間、同じ場所に通いながら、患者様お一人おひとりと関わる時間。
最初は少し緊張されていた方も、回数を重ねるごとに、日常のことやご家族のことまでお話してくださるようになりました。
そして迎えた最終日。
患者様お一人おひとりにご挨拶をして、握手をしてお別れしました。
「寂しいね」と言ってくださる方
地元のパンをプレゼントしてくださる方
温かい言葉をくださる方
皆さん本当に温かくて、私にとって、忘れられない時間になりました。
やはり
人を癒すのは人。
技術だけでなく、手の温度や心のあり方が、
触れる人や体や心に伝わっていく。
それは、日々サロンでお客様に触れながらも感じていることです。
だからこそ、そんな《手👐》を育てていくことも、これからのスクールを通して大切にお伝えしていけたらと思います。
「やはり、人を癒すのは人の手なのだと思います。」
最後までお読みくださりありがとうございました。